導入事例インタビュー
業界に先駆けて、モバイルアプリ「EYナレッジナビゲーター」をリリース。多様化する情報発信チャネルへ対応し、ブランド価値の向上を目指す。
今回、取材させていただいたのは、日本最大級の監査法人、新日本有限責任監査法人様。2014年2月に、同法人の持つ豊富なナレッジを配信するモバイルアプリ「EYナレッジナビゲーター」をリリースしました。その開発担当者の笹渕拓郎様にテクノデジタルを選んだ理由、またその評価についてお話を伺いました。
新日本有限責任監査法人 様
ERNST & YOUNG SHINNIHON LLC(英文名称)
< 業務内容 >
数多くの会社や学校法人等に対して監査を実施しており、監査の契約種類別にも金融商品取引法監査及び会社法監査を中心に、学校法人監査や労働組合監査はもとよりその他の法定監査ならびに任意監査まで幅広く監査証明業務を提供しています。
また、非監査証明業務として、IFRS導入支援サービスやIPO(株式公開)支援サービスをはじめリスクマネージメントサービス、IT関連サービス、財務・業務改善サービスなど幅広いアドバイザリーサービスメニューを用意しており、金融、公会計、医療福祉、不動産等を含む様々な分野において業種に即したアドバイザリーサービスを提供しています。また、当法人が加入しているEYのグローバルネットワークを利用して、海外でのサービス提供も行っています。
御社の事業について教えてください。
世界的なリーディングファーム“EY”は会計監査や税務のアドバイザリーなどを行い、世界中であらゆるビジネスをサポートしております。
新日本有限責任監査法人はそのEYのメンバーファームで、日本最大級の監査法人です。会計監査および保証業務をはじめ、各種財務アドバイザリーの分野で高品質なサービスを提供しています。
数万社規模のクライアントを持つEYは、さまざまなステークホルダーの期待に応えることをミッションとし、「Building a better working world(より良い社会の構築を目指して)」を理念として掲げております。
今回の依頼内容と、それを依頼することになった経緯についてお聞かせください。
私どもが持つ大きな価値の一つがナレッジです。
その情報発信チャネルとして、すでに弊法人にはホームページや機関誌、出版物などがありますが、さらにチャネルを広げるためにモバイルに対応したアプリをリリースしたいと思いました。モバイルアプリを活用して情報を発信することで、弊法人のブランド価値をあげ、営業機会につなげる目的もありました。
また、EYではすでにグローバル向けアプリ(英語版)をリリースしています。それらをマルチランゲージ対応するという方針もあったのですが、日本には日本の会計基準があり、文化や法律も含めてローカルに対応した情報発信をしたいという思いがあり、日本市場向けに全てを日本語対応したアプリを開発することにしました。
今回、テクノデジタルを選んだ理由はなんでしょうか、
ベンダー選定要件も含めてお教えください。
今回、私どもがアプリを開発してもらう会社の条件として、2点ありました。まず、質のよいアプリを開発してくれること、そしてもう一つは、トラブルに対応するためと業務引継を行いやすくするための開発ドキュメントを作ってくれるということです。
私自身、基幹系のシステム開発の経験はあったのですが、アプリ開発ははじめてでした。ですから、まずWEB等で検索し、比較サイトなども参考にしつつ、基幹系開発の経験があるかなどの実績から検討し、クオリティの面でも期待出来そうな数社に連絡を取ってみました。そこですぐにお返事をいただけたのが、テクノデジタル社だったのです。
私どもとしては、シンプルな内容でなるべく早くリリースしたいと思っていたのですが、その気持ちを汲み取って、現実的な提案で要望に応えていただいたのがテクノデジタル社で、信頼出来ると感じました。
また、検討した数社の中には、開発ドキュメントは作らないという会社もあったのですが、テクノデジタル社は必須項目として開発ドキュメントの作成があり、安心してお願い出来ました。
テクノデジタルへの評価をお聞かせください。
テクノデジタル社を評価するポイントは3つあります。
1つは、私たちをしっかりとゴールまで導いてくれたことです。最初の要件は、大まかなイメージでしか伝えることができませんでした。しかし、テクノデジタル社は何度もヒアリングし、要件を抽出する作業をしてくれ、プロトタイプの前段階といえるイメージをデモ版としても見せてくれました。実際に要望が形になってくると、次の具体的な仕様・要求も見えてきました。そうやって、あの山に行きたいけど道筋はわからない、という状態であった私たちを上手く道案内してくれた点を高く評価したいです。
2つめは、私たちから投げかける質問にいつも真摯に応えていただけたことです。時には開発と直接関わらない質問もしてしまってましたが。それでも、会議の翌日には質問の答えを返してくださり、こちらの疑問点に先回りしての情報提供もしてくれることで、より信頼感が生まれました。
3つめは、柔軟な対応力です。このアプリは日本での開発ですが、リリースは私たちのEYグローバルで管理しているアップルストアのアカウントを使用することに開発後半で決まりました。さらに、弊社の担当者がわからない点が多かったので、リリース直前でテクノデジタル社に作業を依頼し、対応してもらいました。そのように臨機応変に対応していただいたことで、スムーズにリリースすることが出来たと思っています。
「EYナレッジナビゲーター」をリリースしてその効果はいかがでしたか。
また今後どのように活用していきたいですか。
業界関係のニュースリリースで広くアピールでき、かなり認知していただけたと思いますが、リリースしたばかりなので、反響や効果を実感するのはこれからだと思います。ただ、同業他社に先駆けて、モバイルアプリをリリースしたことは、大きなリードになったと思います。想定外だったのが、内部の人たちが弊法人で出している情報を見るのに活用するというニーズがあったことです。私自身も弊法人の情報がいつ出たのかなどをチェックするときに、このアプリを利用しています。また、クライアントを訪問する際に、若手の社員が法改正の記事をチェックして復習するのにも活用しています、という声も寄せられています。いつでも見れるモバイルの手軽さを実感しますね。
つい先日も、クライアントの方から「わからないことがあって、このアプリで調べ物をしてみました」とおっしゃっていただいたという感想もあり、開発担当としても非常に嬉しく思っています。会計や経理に携わっている方々が勉強にも使えて、仕事でも役立つ便利なツールとして広まっていくといいと思います。そうすることで、私どものプランド価値が高まっていくことを期待しています。
今後の展開についてはいかがですか。
EYナレッジナビゲーターは、初めてのモバイルアプリ開発ということもあり、シンプルな機能をモットーに作ったのですが、今後、利用者からの意見を反映させて、バージョンアップしていきたいと思っています。ですので引き続き、テクノデジタル社にはお世話になるかと思います。
現在、次のアプリも開発中なのですが、これからもEYナレッジナビゲーターをきっかけに、いろんな情報発信チャネルを広げていきたいと考えています。アプリの場合、発想ひとつで世界中に対して情報発信することができます。こういうデジタルならではのスピード感や少人数でも開発・展開出来るという特性を生かして、若い人にも新たなビジネスチャンスとしてトライしてもらいたいですね。社内でもモバイルアプリというアイコンを通して、新しいものを開発していくというビジネススタイルが浸透していくといいと思います。
この度は誠にありがとうございました。